のりまき

即興曲/愛欲の旋律ののりまきのレビュー・感想・評価

即興曲/愛欲の旋律(1990年製作の映画)
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サンド×ショパンもの。邦題はドロドロしているがラブコメ。初対面からマジョルカ島へ旅立つまで。非常にスキャンダラスなカップル(有名なショパンの肖像画は実はサンドと並んで描かれたもので何らかの理由で切断された)で、どうやっても話になるが、これは前向きで明るい。サンドは苦労人の野生児、ショパンは野暮なポーランド人として描かれている。欲求不満なリストの愛人マリーに引っ掻き回され、すれ違い、成長する。ヒュー・グランドがウブで襲われ上手、そのくせ惹かれてうっとり見つめる恋する男を熱演。リストとの連弾はホモ臭い。エンディングも不吉を匂わせて、それでいて爽やか。「リストはサンドに殺された」説を監督はきっと嫌いなんだろうな。
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