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乳母車のhummingbirdのレビュー・感想・評価

乳母車(1956年製作の映画)
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いづみさんの父親に愛人がいた話。
不倫を扱っているのに、さわやかな印象。いづみさんが父親の愛人の新珠さんと会った時に、新珠さんの邪気のなさに驚いたけど、それについては、映画の後半でちゃんと彼女が向き合う。その結果、父親も自分の行動の代償を払うという流れ。
変わってるけど、ちゃんとツボは押さえてあるし、ふとした行動が他の人の行動につながって、物語が展開する途中までは面白いと思う。

キムタケ美術や九品仏のロケ場面が良かった。新珠さんが暮らす家をいづみさんと山根壽子が訪れる場面で、カメラが動いて2階に上がり、2人が階段を上ってくるのを正面からとらえる部分など、映画的な場面も。
ただ、時々出てくる観念的なせりふはどうにも鼻についた。

「芦川いづみ映画祭」
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