迷うな!狩れ!!
溜め込むな!怒りを発散しろ!!w
とある原住民を脅かす一つ目の怪物。
原住民達が必死になってとあるハンターに助けを求める。
戦いの準備をするその男は――――。
夜間学校に通いながら配管工を務める青年ジャック。
彼は怒りの感情を抑えられず、些細な事で怒りを爆発させてしまうのだ。
というのも、彼が幼い頃に目の前で謎の怪物に両親が殺されてしまい、そのことがトラウマになっていたのだ。
そんなジャックはある日、化学教授のフレディ…ではなくゴードンから配管修理の依頼を受ける。
さっそく配管を修理するが、配管が余りにも古すぎてぶっ壊れてしまい、それとの因果関係は全く分からないが(爆)教授の裏庭の地面が割れ、怪しい煙が立ち込める。そしてそれに吸い寄せられるかのように謎の木箱を掘り当てる。
そして木箱を中から黒く蠢く心臓を見つけると、教授は突如その心臓を丸呑みしてしまい…!?
後日、教授はメチャンコにおかしくなっていた。
やたらと食欲旺盛になるし、意味不明な事ばかり話すし、呂律は回らないし、ゲロは吐くしでどう考えてもフツーじゃなかった。
挙句、激しい痙攣の末に、触手ウネウネなジャバザハットみたいな怪物に変身して、生徒を襲い始めた!!
実はあの黒い心臓は大昔に倒された悪魔の身体から取り出した邪悪な心臓だったのだ!!!
生徒が怪物に襲われ、生徒までもがゾンビチックな怪物に変貌していく中で、ジャックは生徒を救うために怪物に立ち向かう!!!
怪物絡みの過去のトラウマから、怒りを抑えられなくなった男が、モンスターハンターとして開眼する、ハイテンション・モンスター・パニック・アクション!!!
モンハン便乗タイトル第三弾は本家が作られるよりず~っと前にリリースされていた、ゲログロモンスターホラーコメディ!!!
監督は後に正統派スラッシャーの佳作「ラバーボーイ」を手掛けたジョン・ノーツさん。
主演のトレヴァー・マシューズさんとは「ラバーボーイ」でも監督としてタッグを組んでます。
物凄い既視感のあるタイトルと迫真のジャケからモンスターを狩りまくるファンタジー映画かと思いきや、実際は寄生生物に乗っ取られ異形のモンスター化した大学教授が、人々を襲いゾンビに変えて大パニックになるという、どっちかというとジェームズ・ガン監督の「スリザー」みたいなお話になってました。
(因みに原題は訳すと「モンスタースレイヤー」なのでこういう邦題をつけられた…のだろうか)
…ってか今日まで便乗モンハン映画沢山見まくってきたけど、どれも全く本家の内容にかすってすらいないなぁ!!!!w
(Asylumのパチモン映画ですらも。)
まだ「サラマンダー」や、その便乗作の「ドラゴンファイター 炎獣降臨」の方が似通った内容になってたぞ。w
そんな訳で、今回も邦題と似ても似つかいない内容となった今作だが、これがまた良質なモンスターホラーだった。
本家の実写版モンハンみたいな内容を期待するとハズすかもしれんが、少なくともAsylumの「モンスターハントレス」よりはモンスター映画好きの心を満たしてくれるだろう。w
前半は怒りを抑えられない主人公のアレコレや謎の心臓の秘密、大学教授(ロバート・イングランドさん!)に変な心臓が乗り移りやべー状態になってく様を描いている。
モンスターとの戦いが始まるまでに1時間近く掛かったりするが、前半部のコメディ要素も意外とよく出来てるし、テンポもかなり良いので飽きない。
登場人物がやたらキレ気味だったり、ヤク中だったりして教授しかまともな人が居なかったりする(その教授も中盤以降ラリる。)が、以外にも登場人物のキャラが立っていて、ドラマ方面も中々面白く見れた。
そして後半、教授がモンスター化して大パニックになるのだが、ここで主人公が覚醒してモンスター相手に果敢に挑んでいくのが爽快。
素手でゾンビを殴り倒し、ドタマをカチ割っていく!!!その姿は見事なまでにモンスターハンター。w
またモンスターの造形もかなりしっかりしており、どの怪物も特殊メイクをフル活用している。
序盤と最後のオチに出てくるモンスター2体を始め、触手ウネウネでジャバザハットみたいな大ボスやデモンズみたいなゾンビまで、皆特殊メイクやアニマトロニクスをフル活用して描かれてるのが大変良い。
怪物のドタマがはじけ飛ぶゴア描写も用意されているのも嬉しい、グログロな目に遭っているのが怪物ばかりだが怪物狩りの映画なのでそこはご愛敬。w
痛快なラストも冒頭のシーンの伏線を回収していて悪くない、まぁ見ている内にある程度予想が付くオチだとは思うが。
という訳で、パチモン邦題にしなくても普通に良かったと思えるぐらい良く出来た本作。
(今作の場合、寧ろ「スリザー」に便乗すべきだったね。w)
一応難点としては、主人公の彼女がやたら口うるさくて若干イラつくことでしょうか。
(最終的に主人公に振られて放置されたのは良かった。w)
後、今作はジャケ裏で最初から最後まで思いっきりネタバレされてることでしょうか。
(幸い、そんなネタバレ厳禁レベルな内容でもないんだけど。w)
まぁ、ジャケ画像はあのラストを見るに、完全な嘘っぱちという訳でもない…かな?w
まぁ何はともあれジャケのイメージに縛られず見て欲しいモンスター・パニック・アクションの掘り出し物です。
ジェームズ・ガン監督の「スリザー」みたいな特殊メイクフル活用なモンスター物が好きな方は是非見て欲しいオススメの逸品です。
という訳で、モンハン便乗映画レビューはこれでひと段落。
結果から言えばどれも元ネタにかすってなかったなぁ。w
しかし今作と「モンスターハンティング 復讐の狩人」はパチモン邦題で終わらせるには惜しいものがあるので、機会があれば是非チェックしてみてね。
(ただ、「モンスターハンティング~」は若干人を選ぶかも…って駄目じゃねーか!)