千年女優

リストラ・マンの千年女優のレビュー・感想・評価

リストラ・マン(1998年製作の映画)
3.5
ソフトウェア会社に勤めるプログラマーで、横暴な上司の無茶振りやリストラ監査の目に怯えながら日々を過ごすピーター・ギボンズ。催眠療法で不遜さを身に着けてクビ覚悟の行動が不思議と評価されて出世していく彼が、ないがしろにされる同僚たちと共にコンピュータが切り捨てる端数を集めた横領を企む様を描いたコメディドラマです。

テキサス大学を在学中に手掛けた短編アニメで評価されて映像業界のキャリアを積み重ねたマイク・ジャッジが、自身がシリコンバレーの会社にインターン中に得た経験にインスパイアされて脚本から制作した彼の実写映画監督デビュー作で、現代におけるサラリーマン社会への皮肉をこめた物語が批評家達から称賛されて出世作となりました。

アメリカン・コメディらしいスピーディな展開とハイテンションで押し切るサラリーマン物語で、主人公はもちろんのこと周囲にもユニークなキャラが揃ったキャラクターたちのアンサンブルでユーモアを演出します。展開には強引さがあって救いきれていないところはありますが、仕事の虚しさあるあるを多く取り上げて共感を誘う一作です。
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