[善良なクラウス・キンスキーをリンチする映画]　70点

ジャック・リヴェット映画祭で『メリー・ゴー・ラウンド』をやるということで、突然マリア・シュナイダーが観たくなったので、マリア・シュナイダー映画祭その1。所謂"田舎は怖いよ"系映画。『赤い影』の少女くらいテカテカの真っ赤なコートを着た少女が独りで農道を歩いていた際に轢き逃げされ、タイミング悪くバイクで街を通りかかったクラウス・キンスキーが犯人と間違われて迫害されるという作品。アギーレとかノスフェラトゥと同じ顔をしているのに悪そうな部分が全く垣間見えない善良なクラウス・キンスキーを初めて観たが、顔はクラウス・キンスキーなのでガッツリ疑われるという悲劇。じゃあ逃げりゃいいじゃんという問いも『"アイデンティティ"』みたいに、何をしても元の場所に戻ってきてしまうので機能せず、ひたすら善良なキンスキーがただただボコボコにされていくという割と陰惨な映画だった。そんな陰湿な物語とは異なり、画面自体の暴力描写は乾いていて、その齟齬は凄く良いんだが。

一方、マリア・シュナイダーは村外れの家に暮らすシングルマザーで、この村出身ではないことから売女扱いされており、キンスキーと近付いていく。それによって、少女轢き逃げ犯→売女の協力者としてマリア・シュナイダーごと排除できる体の良い言い訳ができ、彼女を手中に収めようとしていたトラック運転手を中心にキンスキー包囲網が完成していく。ラストでどーしようもない犯人が明かされ、クラウス・キンスキーである必然性まで出てきてしまい、本当に虚しくなる。

冒頭で工場の動力を停止するテロみたいな映像が入るんだが、これはマジで何だった？

• #2022ofOdessa
• #マリア・シュナイダー映画祭ofOdessa

この陰湿さ、胸糞さ、いたたまれない気持ち、ミムジー・ファーマーの『La traque／The Track』と似てるな。これぞフランス映画の極み

よそ者のクラウス・キンスキーが少女轢き逃げの犯人だと疑われ、村人からとことん容赦なく酷い目にあわされる🥺どこまでも追い詰められ、リンチされ、泣ける
北フランスの田舎町はとっても美しいのに陰鬱な雰囲気で怖い。轢き逃げされた少女の母親が『あいつを町から追い出せ！』と。キンスキー何もしてないのにさ、はぁ、、胸が痛い🥺
でもバイカー姿のキンスキーはかっこよかったし、教会や川などの風景が美しくて癒やされた！

• #70年代
• #フランス
• #トラック
• #バイク
• #スリラー
• #vhs★

ドイツ盤DVDで観賞しました。
オープニング、エンドクレジットともフランス語なんですけどね。
音声はドイツ語吹替。
この吹替が酷い、マリア・シュナイダー様の声も別人で悲しかった。
オリジナル版どこかで発売されないかな？
本邦ではVHSでの発売で終わっていて悲しい😭

あのクラウス・キンスキーがひたすら酷い目に遭うだけの作品で『夕陽のガンマン』時代に戻ったよう(笑)

善良なソロツーリストがこどものひき逃げ犯だと疑われ嫌がらせを受けるのですが。
一人相手に村人のほとんどが敵なんで最後は推して知るべしです。

英語字幕も無かったんでわけわかんないシーンの連続で混乱しました。

マリア様の授乳シーンは幸せになれなかったマリア様のことを思うと泣けちゃいました。