ジョン・フランケンハイマーの若かりし頃の作品。まだ冷戦初期で「共産圏のスパイ」という存在がリアルだった時代には、このように何気なく送り込まれてくる殺人マシーン的な存在は現実的な恐怖として感じられたんだろうなあ。あるものを見るとスイッチが入り、という設定そして何か得体の知れない出来事が起きそうな雰囲気も抜群に良いのだが、そのおどろおどろしさが延々引っ張られてなかなか話が進まない感があったのと、これ見よがしなあの衣装含めて「もっと手早くうまい方法があったんじゃないか」という点が気になってしまった...w