NYの公立学校に通う4年生と5年生がボールルーム・ダンスプログラムを通して成長していく姿を追ったドキュメンタリー。
ボールルーム・ダンス(舞踏室の踊り)とはすなわち社交ダンスのことである。社交ダンスはレディーとジェントルマンの会話で成り立っているのだとダンスインストラクターは言う。
最初はぎこちなかった少年・少女がラストのコンテストでは紳士・淑女に大変身し、一皮剥けた姿をカメラに納める。
この輝かしい姿を中学はまだしも高校のフォークダンスですら手を繋ごうとしない奴らに観て欲しいわ。彼らの方がずっと大人だ。
体育の授業の一環としてではなく、礼儀作法や様々な文化を知ることで成長するという目的が設定されているからこそ、このプログラムの存在は大きいのだ。
それと印象的だったのが、宗教の関係でダンスが禁じられている生徒がいても疎外することなくちゃんと役割を与えていること。アメリカらしい柔軟なアイディアが光る。
同じようなドキュメンタリー映画といえば『ピナ・バウシュ 夢の教室』も良かったなあ。
インストラクターたちのダンスシーンも楽しかった。