雨丘もびり

テナント/恐怖を借りた男の雨丘もびりのネタバレレビュー・内容・結末

テナント/恐怖を借りた男(1976年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

私小説っぽいっていうか、詩っぽいっていうか。。。。。良くない意味で。

ポランスキー監督作は初めてです。
実際、身の上に起こったことは悲惨だし、軽んじるつもりは全然無いですけど、
この嘆き方は、歩み寄りにくい(T_T;)。
   
なんか、"じれったい"と思っちゃって、主人公の男。
この映画の中では、彼が住人の遠巻きなイヤガラセに傷ついて、被害妄想たくましくして自爆するだけ。何か行動するわけでも、際立って可哀そうな仕打ちにさらされるでもない。
だから、彼に何も感じない。
メンタル豆腐かよ。
日本のオフィスの方が集団リンチきついわよ、がんじがらめは日常茶飯事よん、よっぽどオカルトだぞーw。
    
起きたことが痛すぎて、生々しく表出できないことはある。その歯切れ悪さはぎしぎし感じる。
ただ、実人生と作品を過剰に結びつけて観るのはフェアじゃないから、この作品の感想としては、ぜんぜん響かなかったということで。
    
その異化効果が狙いなのかな。
起きたことにとらわれすぎると愚かしい行為に走ってしまうから、客観的に考えてみようか、というアートセラピーみたいな。
    
なんだろう。
少なくとも、この映画だけでは、監督の抱える大変さがわかりませんでした。ごめんね共感力低くて(^^;)
   
【シレーヌとの同化はアンタの勝手だろ?】
こういう映画を撮らせたプロデューサは、すごいと思う。ほんとに。