カレナメコ

スティーブン・キング ドランのキャデラックのカレナメコのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

2011年鑑賞

ブンキンの短編が原作。
これかなり好きです。
タイトルからして好み。

たまたま、ギャングによる殺人の現場を目撃してしまった女性教師。
自宅に逃げ戻って、やはり教師である自分の夫と共に、警察に相談。
妻から聞いた現場へ警察が行ってみたが、妻が言う状況を示す物は何も無かった。

「マジで?」つって自宅に戻ったら、ベッドの上に、『ヘルレイザー』みたいに口を閉じたまま縫い付けられて、「シィー」って言ってるみたいに人差し指を立てて口元に腕を固定された女性の死体が置かれていた。
その女性は、妻が目撃した、殺された数人の内の一人だった。
悪魔のようなやり方で、黙っとけよっていう警告をかましてきたのだ。

その「シィー」の遺体を見た警察は、絶対に犯人を捕まえる。全力で守るから裁判で証言して欲しい、と懇願。
夫はやめとけと反対したが、正義感が強い妻はやっぱこんなの知らんぷり出来ない!と憤った。

そいで色々あって、結局、妻はギャングに殺される。
そして夫である男性教師は、ギャングのボスであるドランに復讐を誓った。
でもタイトルにもなってる、ドランのキャデラックが…
ドランのキャデラックがぁ~っ!
っていうお話。

パッと見、普通のビジネスマンに見える男が、実は悪魔のようなギャングのボスであるドランだった。
そのドランを、スレーターが演じている。
黒いグラサンをかけてなきゃ、ホントにギャングにまでは見えない。
黒い吊り目のグラサンかけると、ちょっと悪そうに見えるけどね。
でもそこが逆に怖さを醸し出すのに成功してたね。
ラストのスレーターも良かったです。

本物の普通人である男性教師をウェス・ベントリーがやってる。
個人的に、彼には『P2』のイカレ青年のイメージが強いので、いつ豹変するのかとワクワクしてたんだけど、流石にそれは無かったねw
でもこの役も上手く演じてたと思います。

殺された妻が、恨めしそうに亡霊となって詰め寄って来るんだけど、自分を殺したスレーターにではなく、悲しんでる夫に「あいつを殺してくれよぉ~」みたいに詰め寄ってくるのが面白かった。
何で旦那を詰めてくんだよ、ってw
お顔も怖い事になってるし。

そしてこの作品のラストが好き。
素晴らしいね。まぁ見事にスッポリと笑
このシーンはスレーターもベントリーもやってて楽しかったんじゃないかな。
時間も短いし、お勧めです。
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