カレナメコ

そこのみにて光輝くのカレナメコのレビュー・感想・評価

そこのみにて光輝く(2013年製作の映画)
4.6
2019/4/12鑑賞

2014年上映の作品
こんな傑作を全然知らなかった。

なんて哀しいお話なんだ。
池脇には絶望しかない。
素晴らしい絶望女優だった。

池脇千鶴は、なんか肥ったんだね~とか思いながら観てた。
鑑賞後に色々検索してたら、どなたかが書いてました。

貧困層は炭水化物の摂取のみで腹を満たすことが多いから
どうしても太りやすくなる。それを体現したのだろう、て。
マジかよ!役作りで体重増やしてあの姿だったってこと?
確かに。そういう体型だったような。
凄いな。この考察書いた人も役者さんも。

あとこの作品の菅田将暉は池脇千鶴に並ぶ素晴らしさだった。
ガリガリの、貧困で栄養足りなさげな、歯も服も汚いビジュアル。
ちょっと足りない感じの、人懐こくて少し病的に明るい男の子が、
あることをきっかけに何も見えなくなるほど研ぎ澄まされた怒りを炸裂させる様は、
恐ろしさと哀しさを同時に感じさせられるリアルさがあった。

5年も前からこんな芝居が出来ちゃうんじゃ、そりゃ邦画っていう邦画に出てくるよね。何観ても菅田くん出てくるもんね。
ずっと売り出し中っていうか、オファーされまくってて話にならないんだろうね。

高橋和也も凄い良かったし、個人的には火野正平と伊佐山ひろ子が出てきたのが嬉しかったな。
火野正平の芝居は『必殺仕置人』の頃からずっと好き。

綾野君も、どの俳優も良かったよ。
作品の雰囲気にピッタシの芝居。浮いた役者は一人も居なかった。
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