イチロヲ

またまたあぶない看護婦のイチロヲのレビュー・感想・評価

またまたあぶない看護婦(1970年製作の映画)
3.0
シェアハウスに住みながら、病院の研修に勤しんでいる4人組ナースが、各々の恋愛事情に対処していく。新人ナースの自己相対化を描いている、看護婦シリーズ第1弾。ロジャー・コーマン率いる、New World Picturesの第2作目として公開。

プライベートの諸問題を自力で解決(または吸収)することにより、ほろ苦い体験を人間的成長に繋げていくパターン。ヒッピー・ムーブメントの時代に製作されているため、反体制精神を根底にした、若者たちの闘争と逃避が織り込まれている。

主役の4人組ナースは、生真面目なイケメン主治医を誘惑するナース、ドラッグ売人のバイカーと関係をもつナース、末期患者の青年に同調するナース、反体制運動家に接触するナース、という布陣。脱げる女優が、ちゃんと脱いでくれる。

本作は、当時の若者たちの姿を活写した女性映画であり、凡百の艶笑コメディとはテイストが異なる。"傷心という人生経験を糧にして、自身の再出発を促す"という、至って堅実なヒューマニズムが内包されている。
イチロヲ

イチロヲ