ネタバレ
虚構でも北朝鮮首脳暗殺劇であれば興味深か
ったのだが、韓国首脳陣の顔が見えない唐突な作戦中止あたりから停滞感がただよい始め、後はそうなる以外ない元死刑囚部隊全員抹殺指令、からの結末にはため息しか出なかった。
結構話題になった作品だったので期するものは多かった。
史実ベースとはいえ、個人的には完全なエンタメとして捉え、どうやって金日成暗殺までこぎつけるかが大きな眼目点だった。(とはいえ別に北朝鮮首脳の実際の暗殺を願っているわけではない。)
それが腰砕けの中止というシナリオとなったのは、フィクションでもさすがに北朝鮮を刺激したくなかったからと推察される。
全員死刑囚ということだったが、幾人かの犯罪軌跡を見せられただけで、その他の人間について凶悪犯という雰囲気が希薄だったのも痛かったかな。
ちょっとの軋轢場面はあっても、訓練を進めるにつれ死刑囚隊員のみならず指導軍人との親愛の情が深まっていくという過程も説得力が弱かったような気がする。
だから彼らの最終決断の場面もそれ程心を打つことはなかった。
韓国の人達にとっては胸を熱くする要素は多分にあったのだろうとも推察されるが、個人的には低調不発という感覚しか残らなかった作品。
002201