アキラナウェイ

ハードエイトのアキラナウェイのレビュー・感想・評価

ハードエイト(1996年製作の映画)
3.6
近所のGEOにないから遠くのTSUTAYAまで借りに行ったよシリーズその3

監督ポール・トーマス・アンダーソンが好きだ!
マグノリアが1番好きで、ブギーナイツもぶっ飛んでたし、最新作ファントム・スレッドも完敗だ。ザ・マスターは難解で、パンチドランク・ラブは普通に楽しめた。

さぁ、そんなPTA初監督作!そりゃGEOになんてねーよ!

ハード・エイトとはサイコロの4のゾロ目。

1人の老ギャンブラーの物語。

ラスベガスのカジノで一文無しとなったジョン(ジョン・C・ライリー)はダイナーの外で座り込んでいた。そこに現れたシドニーと名乗る老人(フィリップ・ベイカー・ホール)。シドニーはジョンに150ドルを貸し、ギャンブルの手ほどきをする。2年後、ジョンは立派なギャンブラーとして成功していた。

主要人物はジョン、シドニーに加えて、ウェイトレスのクレメンタイン(グウィネス・パルトロー)とジョンの連れであるジミー(サミュエル・L・ジャクソン)の4人。

ほぼこの4人だけで展開するストーリー。キャストはPTA作品ではお馴染みのメンツ。フィリップ・シーモア・ホフマンも、全く本編に関わらないチョイ役でありながらインパクトは上等!流石!大好き!

紳士で面倒見が良くてお金持ちでやる時はやるシドニーが渋い!カッコいい!

しかし、総じて地味で中盤までは大きな動きがないので、万人には勧められない。

とは言え、幼稚でいつまでも手がかかるジョンと泣きじゃくってパンダメイクのクレメンタインを手助けするシドニーの父性。その擬似的父子関係、師弟関係は、いずれザ・マスターに継承されていくものだし、回想シーンの挿入の仕方なんかはマグノリアに通じるものがある。

地味でも惹きつける。
それはカメラワークの妙か、脚本の為せる技か、PTA好きなら何故か魅入ってしまう力がある。

誕生日に地震が来て、翌日に熱が出て会社休んで、未読メールが100件もあるから微熱でも出勤して…僕の人生もなかなか地味です。