初観賞です。
字幕版です。
いい映画でした。
嫌な気持ちになる場面が多かったです(誉めてます)。
なお、アン・ブーリンやヘンリー8世、エリザベス1世について、大まかな部分は知っていました。
一方、メアリー・ブーリンについては本作で知りました。
①本作を観た理由
2つあります。
1つは、先月(2022年10月)に観賞した新作映画にてアン・ブーリンが重要な役割を果たしており、興味を持ったからです(ネタバレになるので、どの新作映画かは伏せておきます)。
もう1つは、先日観賞した『ブラック・スワン』にてナタリー・ポートマンさんの魅力を改めて認識したからです。
②印象的な点
・愛憎劇
ヘンリー8世を巡って、アンとメアリーの姉妹が対立します。
観ていて、きつかったです。
意図せずヘンリー8世に気に入られてしまったメアリーが不憫でした。
出産直後のメアリーが特にかわいそうでした。
根に持つアンが恐ろしかったです。
また、アンが処刑されることを知っている未来人からすると、ガツガツ突き進んでいくアンに対して複雑な気持ちになりました。
一方、ヘンリー8世との関係が悪化するにつれて、弱っていくアンも印象的でした。
アンの喜怒哀楽が丁寧に表現されており、やはりナタリー・ポートマンさんがすごかったです。
アンとメアリーは最終的に和解をしていました。
メアリーの懐の深さに感服しました。
メアリー役のスカーレット・ヨハンソンさんも素敵でした。
・アンとジョージが……
流産したアンが最終手段として弟ジョージと性交渉をしようとします。
引きました。
未遂に終わりますが、強烈でした。
密告するジェーン・パーカーも印象的でした。
・アンとメアリーの両親
お母さんは最も大局が見えている人物の1人だったと思います。
素敵な方でした。
その分、家族の悲劇に苦しむ姿がつらかったです。
一方、お父さんは弱々しくも欲に取り憑かれていて、少し不気味でした。
コンプレックスがあるように感じました。
元々生活ができているようだったので、「高望みしなくてもいいのに。」と思いました。
裕福さよりも愛を重視した妻エリザベスの立場からすると、本当にしんどいと思います。
・ノーフォーク公
メアリーとアンを利用する姿に嫌悪感を抱きました(誉めてます)。
それにしても、姪の死刑判決に伯父が裁判官(というより裁判長?)として関与する場面には驚きました。
・キャサリン・オブ・アラゴンの魅力
気品があって良かったです。
メアリーやアンに意地悪をしないのも良かったです。
メアリーに歌わせる場面は、意地悪ではなく、試しているように感じました。
あくまで気丈に振る舞っていると考えられる範囲でした。
・弟ジョージの処刑シーン
処刑に歓喜する民衆が怖かったです。
怯えるジョージとの対比が強烈でした。
不気味でした。
・冒頭の楽しそうな子どもたち
とても幸せそうでした。
その後は愛憎劇が続くので、より印象的でした。
最後も幸せそうな子どもたちが映って終わります。
冒頭と対応した終わり方で好きです。
幼少期のエリザベス1世が映って終わるのは、希望があって良いのかなと思いました。
・出演者が豪華
ナタリー・ポートマンさんやスカーレット・ヨハンソンさん、ベネディクト・カンバーバッチさん、エディ・レッドメインさんなど豪華でした。
役者さんたちを観ているだけで幸せでした。
ヘンリー8世役のエリック・バナさんは、アン・リー監督版の『ハルク』の主演の方なのですね。
本作の観賞後に知りました。
こちらの『ハルク』は子どもの頃に観て、不思議な気持ちになりました。
③少し気になったところ
・アンの処刑シーン
怖かったです。
胸が苦しくなりました。
ただ、違和感もありました。
と言いますのも、弟ジョージが処刑されるシーンでは民衆が狂喜乱舞する一方、アンが処刑される場面では民衆が大人しかったからです。
劇中で民衆がアンを魔女呼ばわりするシーンがあったので、「黙って見守るのかな。」と疑問でした。
最後のアンの言葉に感銘を受けたのかもしれませんが、少し気になりました。
・赤ちゃんであるエリザベスを連れていくメアリー
アンの娘を守る強い決意を感じました。
一方、「そんな大胆なことをしたら、王に処罰されるのでは。」と冷や冷やしました。
④まとめ
いい映画でした。
落ち着いた雰囲気である一方、強烈な愛憎劇でした。
観て良かったです。