Eike

コールドプレイのEikeのレビュー・感想・評価

コールドプレイ(2006年製作の映画)
3.0
雪山にスノボを楽しみに来た5人の男女グループが怪我をした仲間を介抱するために避難した廃ホテルで殺人鬼に襲われる・・・。

ってどう考えても今さらなぁという雰囲気の低予算ホラーです。
しかし、これが意外に楽しめました。
これ、珍しやノルウェー産のホラー映画なんです。
と言っても物語の展開やテンポなどは非常にアメリカ映画的なタッチを踏襲したものになっていて馴染みやすく出来ています。
アメリカ映画だと南部やテキサスの荒野のお屋敷が舞台になったりするのでしょうが、さすが北欧の国、雪山と森林が広がる銀世界が舞台になっており
それだけでも結構新鮮です。
真冬の雪山で外は極寒+吹雪とくれば実質的にこの舞台となる廃ホテルが「密室」と化すことにも無理がなくその閉鎖空間の中でのサスペンスを自然に楽しむことができます。
またこの廃ホテルが中々雰囲気たっぷりで硬質な電灯の光が作りだす陰影も寒々しくてイイ感じです。
展開そのものはアメリカ製スラッシャー映画そのままなのですがゴア度は低め。
2006年の作品でシリーズ化されている位の人気作なのでもっとエグイ描写があるのかと思っていたので意外でした。
でもセンスがあるというかツボを押さえた演出でちゃんとハラハラさせてくれます。

殺人鬼の正体やその動機など説明不足なところも多々ありますが、真面目に作られたホラーとしてのトーンは昨今ではむしろ貴重な訳で、その意味でもちょっと贔屓したくなってしまいます。
女性の方でも気楽に楽しめるホラーという意味でもおススメ。
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