ほわいと

SOMEWHEREのほわいとのレビュー・感想・評価

SOMEWHERE(2010年製作の映画)
3.7
凄く美しい映画。
二度目の鑑賞で凄く胸にグッときた。
最初のフェラーリでサーキットをぐるぐる回るシーンも全く意味が分からなかったし、何も感じなかったが物語を通して主人公を知るとそのシーンの意味も理解できる。
退屈さを感じても仕方ないほど淡々としているシーンが多いので最後まで観るのが出来ない人の気持ちも分かる…でもそんな台詞もない淡々としたシーン一つ一つに意味があったりする。 それがソフィア・コッポラという人のやり方なんだと彼女の三作を通して分かったし、この作品がキャリアで最もそれを象徴している作品だと思う。
監督のお気に入りのシーンでもあるThe Strokesの I'll Try Anything Once が使われているプールのシーンは主人公とエル・ファニング演じる娘が幸せそうにみえるし、とても美しいシーン。主人公が生き生きとしているのは娘といるときだけだった。
人生にとって大事なものとか、生きる意味などを考えさせられる部分がある映画でした。
今では公私ともにパートナーとなったトーマス・マーズの所属するPhoenixによる"Love Like a Sunset Part I & Ⅱ"が効果的に使われている。残念ながらこの作品のサントラがリリースされなかったのでPhoenixのアルバム "Wolfgang Amadeus Phoenix"はぜひ聴いて欲しい。聴けってことでしょ!!!