オプティマス

華麗なるギャツビーのオプティマスのネタバレレビュー・内容・結末

華麗なるギャツビー(2013年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

バズラーマンの作品は今回で3作目。バズラーマンは好きじゃない監督なのにも関わらず現在興味のある監督のひとりとなっています。周りの評価がすごく良いからです。なので少しだけバズラーマン作品縛りをしてどんな作品を作り出しているのか批評しています。

全体の物語がトビーマグワイア演じるニック目線で話が進みます。ナレーションで物語の説明をしている様子も多かったです。
ムーラン・ルージュやロミオ&ジュリエットに比べると私の好きではないバズラーマン要素が今回少なく感じました。まず映像について。見ててCGとは分かりますが鮮やかで綺麗ですしそこそこ馴染んでいたようにおもいます。やはりその点はファンタジーな雰囲気を感じました。今回で思いましたがバズラーマンは少しティム・バートン作品と似ているように思います。
物語や時代背景、キャラクターについては、前回に比べ統一性はあったと思います。キャラクターの喋り方も衣装もセットデザインも物語と溶け込んでおり、違和感は感じませんでした。音楽が少しイマイチ合っていないと思いましたが全体的に良かったと思います。キャラクターのあざとさとわざとらしさ、セリフの言い回しが少しくどかったように思いますが前回ほど気になる点は見られませんでした。
しかし別な意味で流れが悪かったように思います。キャラクターに焦点を当てて奥深くしている所は良かったんですが、本編を通してキャラクターの写し方にばらつきを感じました。ニック中心に物語が進むこの作品。後半の方でギャツビーとデイジーの恋愛を映し出します。その間ニックは近くにいるのに独り言も喋らなくなります。一応カメラで表情は捉えていたのですが、時折一言ナレーション入れて、しばらく経ったらニック目線に戻ってっていう。別な意味で統一性がなかったです。ニック主人公かギャツビー主人公か、この作品は分けていた方が良かった気がします。
またストーリーの展開と結末が殆ど分かってしまいました。出会うはずではなかったり・恋に落ちてはならない男女を映し、悲劇的な要素が組み込まれ、最後は悲しくも感動するようなラストを迎えます。今まで見てきたムーラン・ルージュもロミオ&ジュリエットも殆ど一緒でした。大事な展開は毎回複製されているような印象でした。

好きなシーンはロミオ&ジュリエットの方がありましたが、総合的には今作の方が好きですしバズラーマン作品の中で今のところ1番好きです。皮肉な話ですがバズラーマンっぽくない作り方をしていた方が個人的には好みらしいです。