ルッキオ

映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館(ミュージアム)のルッキオのレビュー・感想・評価

4.6
大失敗作「のび太と奇跡の島」の翌年。
思えば震災後一年という期間はまだスタッフたちの気持ちも整理しきれていなかったのかと。
で、同じ脚本家の清水東さんなのに180度違う娯楽作。超満足でした。

原発問題を裏テーマにしつつ声高にメッセージは強調せず、絆の描き方も前作よりも断然感情移入できる形(ベタでもウルウルしちゃう)
これはやっぱり震災からある程度期間を経たからなのかな。
そう思うと前作の作りに苦言を述べ過ぎたかも。ゴメンナサイ。

原作ファンが好きなポンコツドラえもんや、メンバー全員の見せ場の作り方(しずちゃんサービスカット)
ドラえもんを便利屋としか描いていなかった過去作とは違うアプローチにも好感が持てます。
世界観を壊さず、藤子ファンを満足させる小ネタを用意する気配り(TPぼんのブヨヨン)
劇ドラの課題だった道具を使えない理由もギャグとして納得しうるもので、ナイスアイデア!
清水さんはバラエティの放送作家でもあるので、細かいギャグはむしろ本領発揮している感じでしょうか。

子供の子供らしい描き方や愛着の持てるゲストキャラ。
作画も飽きないし、大人が観ても楽しい、普通にアニメーション映画として面白かったです(ドラちゃんが壊れる回が好きなので甘めの点になってるかも)
ルッキオ

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