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トールマンの4423のレビュー・感想・評価

トールマン(2012年製作の映画)
4.0
鉱山の閉鎖によって寂れ果てた炭鉱町コールド・ロック。この町では幼い子供たちが次々と姿を消していくという事件が起こっていた…。

なんという映画だ。全ての人物が善人であり、悪人でもある。被害者であり、加害者でもある。

どっちつかずの宙ぶらりんの中で語られる衝撃の真実に私たちは項垂れることしかできない。何故ならこの物語の真実は絶望と希望、両方に溢れているのだから。

ロジェ監督は町中に張り出されている行方不明者の張り紙にインスピレーションを受けたそうだが、ああいう張り紙は不気味というか、どことなく異様な感じがある。そして既に出来上がった価値観を崩壊させるというロジェ監督の作風がじわじわと私たちを侵食していくのだ。

蛇足だがジョデル・フェルランドが出ている作品にハズレなし。彼女のダークで儚げな雰囲気が本当に好きだ。
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