このレビューはネタバレを含みます
人気小説家のカルヴィン。
ある日を境に夢の中に出てくる女性を書き留めようと創作に没頭する。彼女の名前はルビースパークス。カルヴィンの頭の中で広がる人物像。
そして小説の中のはずのルビーが家に、小説のままの関係性で実在するという展開。
設定が面白いのとポール・ダノの絶妙な童貞感が相まってどうなっていくのか目が離せなくなる。
「Kiss me, stupid」
小説を書くとそれが現実になっていく。フランス語をしゃべるとか。
「結婚して子供を持つのか?それって近親相姦っぽくないか?」
家族に会わせたりするものの、ルビーには友達がいなかったり。彼女を実在の女性としてではなく理想として縛り付けているのではないかというのもあり、ルビーには自由にしてほしい部分もあるが、板挟みとして辛くなるカルヴィン。
そこで「カルヴィンなしでは生きていけない」って書いてからのルビーがくっついて離れないのが逆に怖い。終盤もはやタイピング大喜利みたいになって怖すぎ。
最後またルビーに出逢うところは素敵に思えたな。自分の思うがままにではなく、その人を見つめて愛を育んでほしい。きっとこれからそれができるようになる、そう思わせてくれるラストだった。