くぼちゃん

レ・ミゼラブルのくぼちゃんのレビュー・感想・評価

レ・ミゼラブル(2012年製作の映画)
4.0
『これから「正義」の話をしよう』
(著 マイケル・サンデル )
とは全く関係ない、正義の話です。
そもそも正義とは何なのでしょう。分かりません。

正義を肩書きとする、警官。犯罪を取り締まるので、正義と言えそうです。
例えば、パン一つ盗んだ囚人を捉えます。店側には正義を示せます。ただ、囚人の背景が餓死しそうな妹一人を助けるためだったら、彼にとっては正義ではありません。

警官には警官の秩序、ルールがあり、囚人には囚人の柵がある。一般市民や貴族、修道院も同じです。
ここから価値観の違いが正義を変えると言えそうです。

囚人にも慈悲をかける神父。それが神父の情。ただ、それは神父の価値観。でも結果、それが囚人の心を変える。それが警官の心を変える。

こういうことが正義かもしれないです。仁義をもって正しいことをする。コゼットの母が示したように、学生運動が示したように。

考えさせられるミュージカル映画でした。