ちろる

映画 鈴木先生のちろるのレビュー・感想・評価

映画 鈴木先生(2012年製作の映画)
3.8
コンフィデンスマンjp鑑賞したら、古沢良太脚本作品観たくなって、未鑑賞だったこちら。ドラマ版は観ていなかったけど、映画単品で十分楽しめます。
真面目一徹、生徒の将来の事まで深く考え、先生という仕事を「実験」と称する鈴木先生。
しかしながら先生もひとりの若い男で、根暗なむっつりすけべである。
タイプの生徒が転校してきて、その助平心ご加速するも、なんもか妄想と、睡眠時の夢で先生である理性を保つ日々。
とふざけた学園物語話かと思いきや、
塩梅で顔色を伺いながら悪いことしない良い子たち。
右ならえの量産して行く日本の学校教育に問うカタチを取った割と考えさせられる作品。
自分が壊れることを許す瞬間って人生いつかは出てくる。
壊すことがいけないわけでもないが、社会はなんらかの鎧をかぶって生きていかなきゃいけないのも事実で、自分の軸を守るために「演じる」ことは強要される。
そしてその演じ方を守る時間が10代なのかと思ったら改めて生きるのって大変だなぁーとため息ついた。
この鈴木先生はいい先生なのかやばい先生なのか?それははっきりと分からない。
危険な橋を渡りながら人間らしい葛藤に苛まれても自分を先生という鎧で隠し通してる鈴木先生ってある意味人間らしいのかもしれない。

安定の長谷川博己の演技だけでなく、超ちょい役の松岡茉優さんや地味め男子の北村匠海くんなど、今をときめく俳優さんたちのあどけない姿におぉーと楽しめる。
個人的にはタイプの学園ものでした。
ちろる

ちろる