akira

ザ・マスターのakiraのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・マスター(2012年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

カルト新興宗教についての映画でもなんでもなく、社会の中で適応して生きられない二人の男が出会い、それぞれの存在を分かり合い、そして別れるまでのバディムービー。

二人の見えている景色がそのまま映像化されていると思わせる情景描写。
霧の中畑を走るホワキン・フェニックス
檻の中で罵り合う二人
妄想と現実をシームレスに行き来する

マスタードットの家族のリアリティーが素晴らしい。そして家族とクエルに翻弄されるドットの人間味がこの映画に色気を与えている。

何もかもを手に入れたドットの憂鬱な顔と、何も持っていない動物人間クエルのしかめ面。
宇多田ヒカルが作曲を化粧の調合に例えていた。クエルはまさにそのままある種の人間を癒す薬(毒)の調合師。ドットがクエルを求めるのは必然。
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