高校生ぶりに見返したけど、こんなに面白かったのか…!!
「ブギーナイツ」の系譜で、マスキュリティでがんじがらめになる男をPTAは描いてきたけど、この究極形が出来たから次作から別のモードに入ったんだな…
戦争でのPTSDを抱えたアル中で、女の裸ばかり考えてすぐ凶暴化する男を好きなのは俺だけだと諭すフィリップシーモアホフマンの名演技に泣ける。牢屋でのfuck!!の言い合いシーンは俳優冥利に尽きるよな。2人を繋げるのがドラッグ的な飲み物という低俗さも良い。
「ファントムスレッド」に繋がるような、実は全てが妻によってコントロールされてるんじゃないかという、舞台を降りた後の男の弱々しさも良い(洗面所での一方的手淫)
バイクでフィリップシーモアホフマンがこちらに向かって走ってくるところと、ホアキンフェニックスがフレームの外に消えていくところの対比が素晴らしい。あと序盤の船に乗り込むところの流麗なカメラワークももちろん最高。
その場その場の欲に従って生きることを選んだフレディが、最後の最後に理想の女性とワンナイトをして「瞬きをするな」というマスターの手口をピロートークに流用するこの憎さ！
