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ブラック・ジャックのmanamiのレビュー・感想・評価

ブラック・ジャック(1996年製作の映画)
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スポーツや芸術など様々な分野で、人間離れした能力を突如として発揮する者が次々と現れる。しかし彼ら「超人類」は徐々に不幸な最期を迎えるようになっていく。
ピノコを人質にとられて、その治療法を見つけるよう迫られるブラックジャック。
…と、ここで一つ心配なことが。ピノコについての説明が全くないよね?彼女の正体とかブラックジャックとの関係性とかって、そんなに周知の事実なのかな?原作の諸々を知らずに今作を観る人は、ブラックジャックがピノコのためにあそこまですることについて不思議に思わないんだろうか。
まあ、それはさておき。
ブラックジャックは映画になってもやはりブラックジャック。人の業や欲深さを罪として描く一方で、人の弱さを赦す視点も欠かさない。(無免許とは言え)医者を主人公としてダークヒーローとして描きながら、医術や科学を超えた力、人類が未だ辿り着けぬ高みに「自然」を据える。
今のこの世界の現状を、手塚治虫ならどんな物語に創造してどんなメッセージを投げかけるのだろうか、そんなことも思い浮かぶ。
それと、1996年の作品なんだけどこの当時って、アダルトでドラマチックな主題歌をアニメ作品に起用するのがブームだったの?なんだかよく見かける気がするよ、この組み合わせ。

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