ともぞう

博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったかのともぞうのレビュー・感想・評価

3.3
「未知への飛行」を観た勢いで、こちらも鑑賞。訴訟があったのも頷けるくらい内容(米空軍の手違いでソ連に核爆弾を落としてしまう)が酷似している。好みの問題もあると思うが、ブラックなギャグを挟む本作よりシリアス路線の「未知への飛行」の方が個人的には肌に合ったかな。ピーターセラーズの一人三役は後から知り、驚く。

〈あらすじ〉
アメリカ合衆国の戦略空軍基地。リッパー将軍の副官として赴任したマンドレイク英空軍大佐(ピーター・セラーズ)は、突然「R作戦」開始の命令をうけて愕然とした。ソ連攻撃に備えた緊急かつ最高の報復作戦「R」を下令するのだ。基地は完全に封鎖され、厳戒態勢がとられた。また哨戒飛行機の全機も通信回路が遮断され、基地からの指令だけしか受けられない状態になり、50メガトンの水爆を搭載、直ちにソ連内の第1目標に機首を向けた。その直後、大佐は司令官が精神に異常をきし、敵の攻撃もないのに独断でこの処置をとったことを知ったが、手遅れだった。その頃国防省の最高作戦室では、大統領(ピーター・セラーズ)を中心に軍部首脳と政府高官が事態の処理をめぐって激論を交わしていた。議長のタージッドソン将軍(ジョージ・C・スコット)は時間の緊迫を訴え、編隊の呼戻しが不可能な以上、全力をあげソ連に先制攻撃をかける以外は道のないことを説いた。しかし、大統領はソ連大使に事態を説明、撃墜を要請した。だが、1発でも水爆が落ちれば全世界は死滅する。解体は不可能なのだ。米国兵器開発局長官ストレンジラブ博士(ピーター・セラーズ)はこの存在を証明した。同じ頃、大統領の命令をうけたガーノ陸軍大佐指揮下の部隊は基地接収のため交戦中だった。やがて基地警備隊は降伏、司令官は自殺、マンドレークは呼返しの暗号を発見した。ミサイル攻撃を受け、通信機に損傷を受けた、キング・コング少佐(スリム・ピケンズ)の機だけは目標に直進していた……地球上のあらゆる場所を核爆発の閃光が彩っていった。
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