チッコーネ

狼たちのノクターン 夜想曲のチッコーネのレビュー・感想・評価

3.2
ジョニー・トー作品に似た冷徹を感じさせる映画。
スピーディな編集やどこまでも人工的な照明は近年の香港クオリティ、撮影には躍動感ありで、時に「高さ」を意識させる…、特にロープウェイ車内でのアクションは、ド迫力だった。
脚本にも厚みと意外性があり、サスペンスとして見応え充分。

個人的には「なんでこんな顔が人気なのかしらん」と訝しく思う、ニック・チョンの歪んだ笑みが効果的に引き出されたジャンプスケアは、本当に怖かった。
クライマックスは家族愛推しだが、エンドロールのおまけ場面は団らんに非ず、新たな恋の芽生えを意識させるやり取りなのがチグハグで、可笑しい。
音楽は梅林茂が担当、主題歌はチャン・ツィーの旦那である汪峰で、佳曲。
そしてロリコンヒステリー親父役のマイケル・ウォンが、ものすごくイケオジ。