セガール幹事長代理

ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュのセガール幹事長代理のレビュー・感想・評価

3.0
ゲイカップルの片割れである鬼太郎マッチョがバーで働く女の子にちょっかいを出したことで嫉妬と尻の痛みにまみれた三角関係に発展する話。

「私を男と思って抱いて」という名言チックなセリフがあるんですが私も若い頃腰までズボンを下ろして「俺をキムタクだと思ってくれ」という意気込みで女性と接していたので、意外と親近感の湧く表現でほっこりしました。

どこまで意図して作られているか分からないが、キャラは濃い癖にほとんど機能せずに退場する登場人物が多く、小道具の一種としての価値しかないのが面白い。特に「巨根すぎて何人も病院送りにしたから俺に掘られるのはやめておいたほうがいい」と男なら一度は憧れることを言うカウボーイはお気に入り。
何かの判例で記されていた「あまりの恐怖と大きさで、性器が独立した生物に見えた」みたいな被害者の証言を思い出したし、自分はゲイじゃないけど一度は拝んでみたいなとも思った。是非潤滑油セットで。

主役の女の子を映えるようにしたいが為か、ホテルもトイレも飲食店も川も汚い。目につくもののすべてが汚いので、歯磨いているシーンで「よかった歯は磨くんだ」と謎の感動を覚えるほどだ。
間取りは風呂トイレ別がいい、とかそういう次元じゃなく、ラブホはベッドとトイレが同室。叶姉妹なら1億円もらってもこの部屋には泊まらないだろう。

これは私の語学力の問題なんだけど「ホモ」はオッケーで「オカマ」はキレポイントなのが毎度よくわからない。
女である自分とセックスできない「ホモ」に「オカマ」と罵って自分を男として襲わせるのは一種のプレイなのか、はたまた高度な哲学性を孕んでいるのか。
どちらにせよ、ここまでくると学識やモラルを超越した当事者でしか享受し合えない関係性が生まれていることには間違いなく、深入りすると開く必要のない新たな扉を開きかねないのであくまで第三者的立ち位置で眺めているのが正解なのかもしれない。

あと犬が可愛い。

オシャレで可愛いんだけどパンツがダサい女性が好きな人におすすめ。