一人旅

ナインハーフの一人旅のレビュー・感想・評価

ナインハーフ(1985年製作の映画)
2.0
TSUTAYA発掘良品よりレンタル。
エイドリアン・ライン監督作。

ニューヨークを舞台に、一組の男女の愛と性の9週間半を描いた官能ドラマ。

女流作家:エリザベス・マクニールの小説「Nine 1/2 Weeks」を、『危険な情事』(1987)や『ジェイコブス・ラダー』(1990)の鬼才:エイドリアン・ラインが映像化した官能的恋愛ドラマで、主演をキム・ベイシンガーとミッキー・ロークが務めています。

ニューヨークのギャラリーに勤める離婚したばかりの女:リズがある日ウォール街で働く謎めいた男:ジョンと出逢いたちまち恋に落ちる。二人はお互いの肉体を貪り合う関係に発展するが、やがてジョンはリズに対する性的要求をエスカレートさせていき…というお話で、男女間における愛情と情欲に対する捉え方の違いが対比的に映し出されています。

作劇的には同監督『危険な情事』のような驚愕のスリラーに話が向かうわけでもなく、一組の男女の過激な愛と性の絡みと破綻の顛末をエイドリアン・ライン監督らしいSMチックな官能的描写(氷の愛撫、目隠しプレイetc..)をエッセンスに淡々と描いた恋愛作品であり残念ながらストーリー上の面白味に欠けています。

とはいえミッキー・ロークのミステリアスな表情&言動や、彼を愛しながらも翻弄されてゆくキム・ベイシンガーの文字通り体を張った官能的演技は公開当時話題になっていたこともあり、そのインパクトは現在も色褪せていません。
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