クリーム

アンチクライストのクリームのレビュー・感想・評価

アンチクライスト(2009年製作の映画)
3.9
凄いモノを観たなぁとは、思います。キリスト教ネタの部分は、解りにくいけど、そこまで難解でもなく、刺激的でグロいシーン等もあり、それなりに楽しめました。でも、面白かったかと聞かれたら、正直解らない。嫌いじゃないんだけど…。
内容は、愛し合っている最中に息子を事故で失ってしまった夫婦の話で、妻は罪悪感から精神を病んでしまう。セラピストの夫は妻の治療をすべく森の中にあるエデンと呼んでいる山小屋に連れて行き治療をするが、どんどん悪化して行ってしまう。アンチクライストとは、キリストの反対=悪と言う事らしい。私には、どっちもどっちの夫婦の話に思えました。




ネタバレ↓




旦那がセラピストとしての自分を過信してて、あれだけ窮屈な生活を強いられれば妻は、息苦しく、おかしくなって行くのも無理ないかな?と思います。常に監視されてて、私はああいう夫は無理だわ。ただ妻は妻で、息子を亡くす前からおかしくて、最終的に恐らく息子に虐待をしていたし、息子の事故の時は解っていた。息子がベッドから抜け出し窓から落ちてしまう事も想定内だった。これは、わざとだから殺人なのでは?と思ってしまった。
彼女が自分の性欲を象徴する部分を切り落とすシーンがあるのだが、赤ん坊が窓から落ちる直前、そのことに気付いたのに、肉欲の虜になって性行為を続けてしまった事への罪悪感なのか?見殺しにした罰なのか?この時すでに狂っているので解らない。
また、旦那が逃げられない様に足に穴をあけて、重りをつけるのには斬新すぎて、笑った。なにしろ、グロシーンは、突飛な発想で驚きました。
結局、悪は妻で、夫はキリスト、キリストが悪を退治した的な話なのかな?と思います。
クリーム

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