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クロッシング・デイのとぽとぽのレビュー・感想・評価

クロッシング・デイ(2008年製作の映画)
3.5
監督の半生に基づく入魂の一本は地域性を出しつつ、イーサン・ホーク×マーク・ラファロ(どっちも大好き)という最高すぎる布陣の好演もあって見る価値のある骨太な作品に仕上がっている。地元に渦巻く愛憎と腐れ縁みたいな関係、少年時代から続く悪習。ドスの効いたヤンチャでこわめなマーク・ラファロも珍しい。この地に足の着いた犯罪劇は、人によっては山場が小さくダラダラしているようにも感じられるかもしれない(=例えば『アンダーカヴァー』や『その土曜日、7時58分』『ザ・タウン』のような犯罪モノならではのスリリングな快感・背徳感や見せ場はない)けど、男気があって渋い。それよりも真っ向勝負の重厚なドラマといった印象。うだつが上がらず剥き出しな魂の暗く罵倒し合うぶつかり合い。
P.S.にしても酷いクソみたいな邦題(原題が痺れるからより一層際立つ)。アントワン・フークア監督の『Boston's Finest』で『クロッシング』という"ありがち"邦題を使っているのに更にこれとはイーサン・ホークをよほど"クロッシングの人"にしたいらしいな、手抜き無能ども。宣伝もミスイメージで下手か。

TOMATOMETER65% AUDIENCE46
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