これは、私にとって、ジブリの中で一番理解するのが難しい作品かもしれません。
空に憧れ、大空を飛ぶ飛行機をつくりたいと夢見る少年の成長記。
史実がもとになっているからかもしれませんが、どことなくツギハギ感があり、なかなか感情が追いついていかなかったです。
それでもやはりジブリ。
外さないポイントみたいなところをぐっと掴んでくるので、引き込まれました。
生きる時代を選べない私たちは、その時代の中で、限られた時間をめいいっぱい生きねばならない…そこで指針となる夢があることは、時に喜ばしいものであり、時に残酷なものだなと感じました。
空を飛びたいと思って手にした翼が、人の命を奪う零戦へと姿を変えてしまった絶望を思うと、言葉も出ません。人の持つ夢や希望を踏みにじる戦争は、やはり恐ろしいですね。