実は数年前に観たのだが、ナウシカともののけ姫を観たテンションで見返すことにした。
内容をすっかり忘れていたのでほぼ初見のようなものである。
飛行機を作りたい。
大空を自由に飛べるような機体を作りたい。
純粋に飛行機をより良いものにするために追求し続けた結果、自分の作った飛行機は戦闘機として空を飛び、一機も戻ってくることがなかった。
分かっていたはずなのに、胸が苦しくなった。
自分がやりたいことを最後でやれた結果がこれなんて、あんまりじゃないか。
一緒に過ごす時間を大事に生きた二郎と菜穂子を愛おしく思う。
あの激動の時代に自分の「好き」や「やりたいこと」を突き通すことはとても難しい。
それでも、例え一緒に過ごせた時間が一瞬だったとしても、二郎は二郎でいられたし、菜穂子は菜穂子でいられた。
あまりにも幸せそうに笑うから、私は泣きたかった。
こんなに好きだと思える映画になるなんて、想像もできなかったな。
原作を読んだ影響もあるのかもしれない。
久しぶりに観た『風立ちぬ』はとてもとても良かった。