このレビューはネタバレを含みます
2024年の感覚からしても、エルフたちの優生意識はやっぱりいろいろと気になってしまうなと思う2作目。ドワーフが主人公だからこそ強調されているのはあると思うけれど、観客の心理として美しいなと思う一方で、それでいいのかというアンビバレンスも生まれる時代感覚がいまはっきりあるなと思う。でも、だからこそエヴァンジェリン・リリー演じるエルフがドワーフに恋する展開にドラマがあるわけで、その描写は逆にいまみると魅力的というか、優れた女性とそれには劣る男性のロマンスってもっとあってもいいような気がする。
カンバーバッチのスマウグがみたくてシリーズを一気見したので、たっぷりドラゴン演技を堪能できたのはよかった。シリーズ2作目のクリフハンガーは映画の定番だけれど、なんだかこの絶望感はドラゴンの強烈さとあいまって『ゲーム・オブ・スローンズ』に引き継がれたのかなと想像する。