まこと

凶悪のまことのレビュー・感想・評価

凶悪(2013年製作の映画)
3.5
死刑囚のヤクザが告発した自分の新たな罪 そこに関係する先生と呼ばれる謎の人物 これを記者が追う この設定でどんな話なのかもう気になりませんか?基本は凶悪事件に関わる死刑囚と先生を描く このピエール瀧とリリーフランキーの演技が上手すぎて壊れっぷりが怖い
死刑囚の話はどこか曖昧で謎に満ちていてそれを記者が調べて謎が解けていき事件の全貌が見えていく 観客は記者に感情移入すると思う だけど凶悪さっていうのは犯罪者だけじゃなくて借金を抱え家族の殺しを容認する人、凶悪事件に惹かれていく記者、介護疲れの妻、多かれ少なかれ誰もが持っていてそれはこの映画を観ようとおもってみた人にも潜んでいる
つまり観客は記者でこの映画を観た人もみな凶悪さをもっている ここが1番怖かった
この監督は沈黙、セリフとセリフの間の取り方が上手いと思う 本来なら家族の交流の場である食卓を囲む絵を冷たくとることでその関係性を表現するのが好きなのかな
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