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ブラック・ブレッドのmhのネタバレレビュー・内容・結末

ブラック・ブレッド(2010年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

スペイン内戦(1936年-1939年)後のスペインの農村を舞台にしたミステリー・サスペンス。
馬車を崖から落とすという冒頭のシークエンスがとにかく鮮烈。
頭を潰すのグロいし、落ちていくウマはリアルだし、瀕死の子どもなど描写が容赦ない。
まるまるその事件にまつわる話で映画はまとまっている。
徐々に明らかになる話がかなり複雑。
ようは、①金持ちが身内の資産をのっとった。
②その金持ちに(貧困ゆえ)口止め料を請求したのが冒頭で殺されたひと。
③犯人は、金持ちから殺しを頼まれた主人公の両親(貧困)。
④内戦中は両親も悪いことしていたんやで?
⑤どのみちもう終わりなんだけど、金持ちから頼まれたことを黙っててやるから、息子に教育を。
という展開。
説明されるとわかるけど、見てる最中はわかりにくい。
ブラック・ブレッドは貧困層のたべもの。
共和派(よく使われていた単語は「人民戦線」)が勝っていたら駆逐されていたはずのホワイトブレッドを食べてるひとたち(=資本家のみなさん)及びローマ・カトリック教会(共産主義で偶像崇拝はご法度)が勝ったので、共和派に対する弾圧(仕返しおよび残党狩り)がまじ半端ない。
このあたりのスペイン内戦後の状況はもちろんわかってる前提で話が進んでる。
加えて、中二病な病み方をした女の子とか、同性愛者の虐待とか、教会が世話している結核患者のサナトリウムがあったりして、目は楽しい。
役者さんがみんなかわいい/かっこいいのも奏功していた。
雰囲気もあって良かった。面白かった。
mh

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