DORATARO

嘆きのピエタのDORATAROのレビュー・感想・評価

嘆きのピエタ(2012年製作の映画)
4.4
小心者なので中々手が出ませんでした。初ギドク。
暴力、怨恨、復讐。渦巻く負の感情と廃れた町工場。韓国映画らしいと言えば韓国映画らしいですが他の韓国産とは何か大きな隔たりを感じ、底知れぬテーマが見え隠れする。「ピエタ」が意味するのは死んだキリストを抱くマリアの姿。それは紛れもなく子に対する母親の愛情の化身なのでは(._.)

物語の展開は薄々感ずきつつも、チョ・ミンス母さんの涙がいと美しゅうてそうであってくれるなと願っていたんですけど、予想が的中してしまいました。ただそこからは全く予想外の展開。見直すとまた違った風に見えそうです。全く関係ありませんが真顔でビンタされる社長が個人的にツボでした。

この類の韓国映画は見終わると大概脱力感に襲われるんですけどこの映画は不思議と嫌な気分が残りませんで何だか心地良かった。それはきっとメインパーソンの2人が救われたと僕には感じられたからだと思います。ギドク、恐ろしい子!
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