アキラナウェイ

真夏の方程式のアキラナウェイのレビュー・感想・評価

真夏の方程式(2013年製作の映画)
3.4
「実に面白い…」が口癖の湯川先生。
本作では一言も言わなかったような…?

TVシリーズの「ガリレオ」を観ていたので、何気なく娘と鑑賞したけど、「容疑者Xの献身」を観ていない事に気付く。しまった。順番間違えた。

海底鉱物資源開発の説明会にアドバイザーとして玻璃ヶ浦へと招聘された湯川(福山雅治)。彼が宿泊していた旅館で塚原という男が海辺で変死体となって発見される。捜査一課の岸谷(吉高由里子)は、湯川に事件解決への協力を依頼する—— 。

玻璃ヶ浦(はりがうら)は架空の地名。玻璃ヶ浦の海は静岡県の西伊豆、玻璃ヶ浦の駅は愛媛県松山市で撮影が行われたそうな。真っ青な空と海が美しい。

美しいといえば、玻璃ヶ浦の海を守ろうと海底鉱物資源開発に反対する環境活動家であり、ダイバーでもある川畑成美を演じた杏が、少年っぽさもありながら、ハッと目を奪う程に美しい。

成美の父役に前田吟。母役に風吹ジュン。

そして、子供嫌いの湯川先生と恭平という少年とのひと夏の思い出。

物理学フル活用のペットボトルロケットの実験が何せ楽しそう。海に行くのにワイシャツにベスト姿の湯川先生よ。福山雅治はロケで絶対暑かったに違いない。

事件の謎は川端家がひた隠しにする、16年前のある事件が関係していた…。

湯川先生と少年の夏休みは何とも楽しそうなのだが、事件としては何とも悲しい物語。

「ガリレオ」の面白さは、トリックの解明にあると思うが、本作は人間ドラマが中心で、「実に面白い…」かというと、正直微妙。いや、ドラマとしては決して悪くはないのだが。僕が観たかったのはそれじゃない。

湯川先生はよぉ!!
コンクリートに方程式書きまくって、謎を解き明かしてなんぼだろうがよぉ!!あの時のBGMが好きなのにィィィ!!

湯川先生、一度も方程式書かなかったよ…。悲しい。

TVシリーズの醍醐味が劇場版で見られないというのは、どうしても減点対象になってしまう。

ところで湯川先生、探偵ごっこにご執心で、肝心の海底鉱物資源開発のお仕事を殆ど何もしていなかったけど大丈夫?