このレビューはネタバレを含みます
難しいわなぁ。。
この複雑なミステリーを成立させるためには、風吹ジュンや前田吟の深い愛情と感情のゆらぎがなきゃいけなくて、そこがこの物語の肝なのに、そこは最後まで踏み込んじゃいけないんだもん。。
『容疑者Xの献身』でもそうだけど、このトリックを成立させるにはちょっと異常な精神力が必要で、つまりそれは「深い愛情」として説明されるもので、そこが感動ドラマになるわけです。
だから、トリックと感動が密接に関係してる。
しかし難しいのは、トリックを明かにしてからじゃないとその感動を描けないこと。
しかも、
本来関係のない湯川を主役として扱うために、湯川のシーンに時間をかけなきゃいけないし、けして良いとは言えない滑舌でこの事件を1人語りで説明しなきゃいけない。
全体的に良い話だし、男児が背負った苦しみの重みにもテーマ性は感じるんだけど、それを表現する時間はなかったね。
この事件の主役は杏だったんだから、杏vs湯川にすればよかったかも。
杏の平和を脅かす湯川!
正義とは!罰とは!
傍観者として吉高由里子はいい表情してたと思いますよ。
『容疑者Xの献身』はとても良かったなぁ。
松雪さんと堤真一が良かったんだよな〜。