ラストを観て、監督が「逃げやがったな!」と思った。
ストーリーにも、この題材を選んだことにも。
地方都市を舞台に工場の派遣社員である自分のことを基地外と卑下する梶クンのおもしろ日常。
映画ってある思いを決断するとか、彼岸の向こうまで行ってしまったふり幅を描いてエモーションを感じるけれど、これには…。
梶クンが延々心の叫びを迷惑に叫んでいるだけなんです。
監督の言葉のとおり、秋葉原殺傷事件がモチーフでしかない。別にモチーフでそれを描かなくてもよいわけだが、たいていの人はその事柄が観たいわけで。そのとっかかりをうまく使って商魂たくましいなって。
その先が観たいんですけど。
アウトローを描くスタンスはぶれてないが、その人々を温かく?!見つめるだけでした。