Stroszek

L.A.ギャングストーリーのStroszekのネタバレレビュー・内容・結末

L.A.ギャングストーリー(2012年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

『ゾンビランド』、『ピザボーイ 史上最凶のご注文』のルーベン・フライシャー監督の新作。「俺が進歩だ」と言い切り、カジノ、娼館、電信業と勢力を伸ばしていくユダヤ系のギャング、ミッキー・コーエンに、特命部隊ギャングスタ・スクワッドが立ち向かう。彼らにはなんの褒賞も名誉もない。「バッジは家に置いていけ」。でもやるんだよ!俺たちには守るべきものがある…というドラマをあまり切実にではなく軽いノリで描いている。既視感のある話の流れ、登場人物造形で、感情の盛り上がりに欠けるが、ところどころ笑える小粋な作品。「チカチカブーンチカ」の流れるクラブの襲撃シーンは音楽に合わせた流れるような動きがよかった。特にライアン・ゴズリングは、投げられた物を受け取るだけの動きを見るだけでも眼福。自分が演じるキャラのスケールに合わせて声音から喋り方、佇まいまでアジャストできる(あまり自己主張のない)、稀有な俳優だということが分かった。また、ミッキー・コーエンを演じるショーン・ペンだけ殺人鬼のような面構えで重みの違う存在感。ちょっとだけ『エルム街の悪夢』のロバート・イングランド思い出した。ボクシング姿もさすがの凄み。タイトルはほかの映画と間違えやすい邦題より、原題の“Gangster Squad”の方がよかった。113分。
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