kanaco

パコと魔法の絵本のkanacoのレビュー・感想・評価

パコと魔法の絵本(2008年製作の映画)
3.6
中島哲也監督による実写とCGアニメが融合したカラフル・ファンタジードラマ。その色彩は濃くて鮮やか。豪華俳優陣が演じるキャラクターたちの個性は激強!セリフ回しやカメラワークも仰々しい。まるで舞台を見ているかのよう!どんな人間にもある〈優しさ〉を信じたくなるハートフルなストーリー📖🐸✨(139文字)

****以下ネタバレあり&乱雑文****

サンリオ人気キャラクターのプロフィールを読んで、思い浮かんだ映画を見るが楽しくなってきたのでちょっと続きます(ご興味のない方すみません)。

🐸本日、7/10は〈けろけろけろっぴ〉のお誕生日です🐸

2023年サンリオキャラクター大賞で12位の〈けろけろけろっぴ〉。1988年デビュー。冒険好きで元気いっぱい、お歌も得意な男の子、けろっぴ。クロールが得意でカエル泳ぎが苦手らしい(ええっ😦💦)。そしてお父さんはお医者さんらしい。意外とエリートの出??🤔

カエルとお医者さん…ということで〈ファンタジー×🐸×絵本×病院〉のこの映画をチョイス(つまりは全然関係ないってことです🥳)。

◆あらすじ◆
患者も医者も看護士も変わった人たちばかりが集まる、とある病院。院内で誰からも嫌われている横暴で偏屈な老人・大貫は、ある日パコという少女と出会う。自分が大切にしているライターをパコが盗んだと勘違いをした大貫は、いきなりパコを引っぱたいて泣かせてしまう。しかしそれは勘違いであり、パコも患者だった。自分の振る舞いを後悔した大貫は、パコのために何かしてやれないかと考えるが…。

❶中島哲也監督が描く実写とCGアニメが融合したカラフル・ファンタジードラマ

とある病院に入院する偏屈で乱暴者な金持ちの老人が、記憶を1日しか保持できない純粋な心を持った少女パコと出会い、少女が毎日大切に読んでいる仕掛け絵本『いつもワガママガマ王子」を介して心を通わせ、心と態度を改めていくハートフルな物語です。シンプルなお話ですが、「お前が私のことを知っているってだけで腹が立つ」と怒鳴り散らしていた老人が、記憶を失ってしまう小さな少女の心に残ろう、優しくあろうと心を砕く姿が印象的な優しい物語に終着します。

監督は中島哲也。実写とCGアニメを融合させた、カラフルで視覚的に楽しいファンタジー。その色彩は濃くてくっきり鮮やか。キャラクターたちのクセが強く、衣装もド派手。喋り方やカメラワークも仰々しい。メタもけっこうあり、まるで舞台を見ているかのような印象でした。そのやや大袈裟な世界観は、映画の内容とリンクしていて馴染みます。

どうやら原作は『MIDSUMMER CAROL ガマ王子 vs ザリガニ魔人』という舞台らしく、それが中島哲也アレンジで映画化されたのが本作みたいです。

❷豪華俳優陣による個性的で奇抜なキャラクターが印象的

登場人物たちはメイクやファッション、性格も含め〈キャラクター〉として演劇的に強くデフォルメされています。二次元と三次元を行き来するポップで賑やかなキャラクターたちですが、その一方で社会のはみ出し者たちであり、心に悲しみ・悩みを抱えているような人々ばかり。

とてもコミカルな作品で、ストーリー、セリフ回し、そしてアニメーションの差し込みがテンポ良く展開されて行くため、子供が見てもワクワクするような世界観だと思いますが、ブラックさも強め。そこは中島哲也節が効いていそうな気もする…🤔

そんなキャラクターを演じる役者陣はとても豪華。主人公の老人は役所広司。少女はアヤカ・ウィルソン。その2人を取り巻く医者や患者は妻夫木 聡、土屋アンナ、阿部サダヲ、加瀬 亮、小池栄子、劇団ひとり、山内圭哉 、國村 隼、上川隆也。そして木村カエラが主題歌を歌いつつ本編にもちょっぴり出演、世界観の構築の一端を担っています。

🐸🐝「色鮮やかで個性的なファンタジー作品。勢いよくストーリーが展開していきますが、王道な道筋なので置いていかれることもありませんでした。演技のコテコテ感が強いので、役者陣のいつもとは違うハイテンションが見られるかも?🤗」
kanaco

kanaco