真昼の幽霊

プッシャー2の真昼の幽霊のレビュー・感想・評価

プッシャー2(2004年製作の映画)
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前作とは趣が変わって、親子がテーマになっている。毒親が出てきて困るという意味では、ニコラス・ウィンディング・レフンが後に撮る『オンリー・ゴッド』と重なるかも。

本作と次の『プッシャー3』は、2003年に撮った『FEAR X フィアー・エックス』が興行的に失敗しレフンの映画会社が倒産したことを受けて、その負債をなんとかするために撮ったもの。だからたぶんレフンとしては不本意だったんだろうけど、『2』も『3』も実は評価が高かったりするから面白い。

第1作と同様に撮影は順撮りで行われ、大部分の役者はマジもんの犯罪者なんだとか。このあたりにも小林勇貴の初期作品を連想させられてしまう。そんなマジもんに囲まれているせいからなのか、マッツ・ミケルセン演じる主人公トニーがわりとまともに見えてくるのがおかしなところだ。とはいえ決して埋もれることなく存在感を発揮しているのはさすがだが。第1作と比べると顔つきが違って見える。
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