銀幕短評（#701）
「ソラから来た転校生」
2012年、日本。48分。
総合評価 68点。
すごいですね。たいした舞台装置（≒予算）もなしに、出演15人くらい（うち半分は外野）で、マンガ的なストーリーのりっぱな映画を立ち上げる。えっと舞台装置は、机1台と 糸電話と 模擬つばさと リボンかな。可動物としてもちだすのはその４つだけです。もう文化祭のノリの映画ですよ。ああ あと８ミリカメラも重要だな。糸電話はほんとうは糸をピンと張らないと音が伝わらないのですが、まあいいとしましょう。
フィルマ平均 2.2点はきびしいなあ（まあ気持ちはわかるけど）。ロケハンもカメラも音楽もいいし、ウケ狙いのささやかなネタ、さいごのオチ、なかなかバランスよく うまく仕組んでいると思いますよ。演技も十分いいじゃないですか。すべてにおいて削いで削いだシンプルさが身上の良作ですね。あんまりこまかいことを つついていると、いつまでも いい映画に出会えませんよ、お互いに。
