rage30

アンストッパブルのrage30のネタバレレビュー・内容・結末

アンストッパブル(2010年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

暴走機関車を止めようとする男達の話。

話自体は非常にシンプルなのですが、「暴走機関車」というテーマに強度があって、引き付けられるものがありました。
トニスコ印のダイナミックな撮影と暴走する機関車の相性は良いし、景気の良い爆発や衝突もあったりして、映像を見ているだけでも面白いんですよね。

物語的にも、問題を抱えた2人の男が会社の命令に逆らって、機関車を止めにいく展開は熱いものがありましたし、反目し合っていた両者が次第に認め合うのも良い部分。
まぁ、もうちょっとスマートに止める方法がなかったのかな?という気もしましたが、映画的なケレンを優先したのかもしれません。

上映時間も短いし、予算も少なかったみたいですが、これぞジャンル映画のお手本の様な作品と言いますか。
余計な描写は出来るだけ削ぎ落として、映画の本質となる面白さをブレずに追求していく…それだけでも十分に良質な作品は作れるという事。
惜しくも本作がトニー・スコットの遺作となってしまったわけですが、最後が彼の映画職人ぶりを確認出来る…遺作として恥ずかしくない作品になった事は、せめてもの救いかなと思います。
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