くりふ

闇の帝王DON ベルリン強奪作戦のくりふのレビュー・感想・評価

3.5
【スマートボリウッド】

これは続編ですが、前作の方が私には面白かったです。「ボリウッド4」の中でもちょっと浮いてる感じがします。とにかくスマートな作品を狙ったのはわかりますが、ボリウッドに期待しちゃうものとは違うなあ…(笑)。

で、着々と進むいわゆるミッション遂行型の物語ってボリウッドには似合わぬ気がする…って見方は偏見でしょうねきっと。

前作は、ドンがある仕掛けから善悪共存キャラになっていて、その振幅が物語の要でしたが、それがなくなった本作では、極悪キャラとしての暴走がスピードダウンしてますね。全体スッキリはしたけれど、お話としては弱くなったと思う。

そんなせいか、ふつーに面白かったですが…以上の感想が出て来ない…(笑)。

いちばん笑ったのは、シャー・ルクの変装でした。だって明らかに、マスク脱いだら鼻すげー巨大化してんだもん。どうやって隠してたんだよ!って思い切りツッコミたくなりました。う~ん、そこが一番印象的だったてのもどうも…。

全体、ボリウッドはここまでスマート&シャープになれるんだ!という事例としては大したものだ、とは思いましたが、この方向をあまり期待していなかった私には、満足度もそこそこ、でした。

期待したプリヤンカーさんも、艶やか方面ではあまり活躍してくれなくて。エンドロール来るまで踊らないし。

でも彼女がいきなり、インターポール捜査官で登場したことには、前作での登場より驚きましたが!何気にお騒がせの美女だなあ…インドの由美かおる。

いちいちハリウッドと比べるのはどうかとも思いますが、最近あちらのこれ系作品は幼児化が進んでいる面もあるし、ある部分では充分、ハリウッドに勝っていると思います。本作はアメリカでもウケたんですよね?立派じゃないですか!

…でも、ボリウッドはハリウッドにはならないでほしいなあ。

<2013.7.8記>
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