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きっと、うまくいくのnomoreのレビュー・感想・評価

きっと、うまくいく(2009年製作の映画)
4.2
「うまーくいーく」
"Aal Izz Well" → "All is Well"

しばらく口癖になりそう。
この言葉を唱えながら全てを乗り切っていこう。

"All is Well"
「すべてうまくいく」
「きっと、うまくいく」
人生訓にして楽しく豊かに生きていこう。

やっと観ることができた。
もっと早く観るべきだった。
自身のオールタイムベスト10に入ってきそうな傑作インド映画!

インドで2009年に公開され、2010年のインドアカデミー賞で作品賞はじめ、最多16部門を受賞。当時のインド映画歴代興行収入1位を記録した"ボリウッド"最強作品の一つなのだ。
日本では2013年公開。日本アカデミー賞でも優秀外国作品賞を受賞している。

英語題:"3 Idiots"は「3バカ」「3人のバカ」という意味。
このタイトルのとおり、映画はインド最難関大学でエンジニアを目指す3人の大学生が巻き起こす珍騒動を描くコメディドラマとなっている。

邦題の「きっと、うまくいく」は、主人公ランチョーの口癖"Aal Izz Well"(ア(エ)ール・イズ・ウエル)であり、映画の重要なキーワードだ。
英語で"All is Well"、つまり「すべてうまくいく。きっと、うまくいく」という意味になる。

元々は、イギリス統治時代にインドの夜警が見回りの時に口にしていた言葉であることを映画の中でも語っている。

大学を舞台にしたコメディドラマであるが、一方で卒業後姿を消したランチョーの行方を探すミステリー仕立てにもなっている。
インターバルありの170分、飽きることなくずっと笑い、考えさせられ、面白く観ていられる作品だ。

この映画の素晴らしさは、コメディの中に当時のインド社会と教育への痛烈な問題意識と、あるべき姿を示したことにあるだろう。
それはインドに限らず、日本の社会や教育にも当てはまる。

人生は競争。必死で走らないと蹴落とされる。
インドでは90分に一人大学生が自殺している。
病死より自殺の方が多い。
悪いのは社会構造。
大学から新発明が出ていない。評価されるのは成績や海外での就職率だ。
大学(学校)では、学問ではなく、点の取り方を教えている。
大学は学生にストレスを与える"圧力鍋"じゃない。
ムチを使えばライオンも芸をする。でもそれは調教(訓練)であって教育じゃない。

日本の大学は、学問を学ぶより就職予備校になってはいないだろうか。
どの大学に行くかは、いかに就職に有利になるかで測られてはいないだろうか。

日本よりも格差社会のカースト制のインドは、厳しい学歴社会である。
受験を勝ち抜き、難関大学に入学し、(映画の中では)男はエンジニア、女は医者を目指せと言われている。

そうした"圧力鍋"と揶揄される大学教育に反旗を翻し、自由奔放に学び、友人を思い、自分のやりたいことに突き進むランチョーが痛快だ!

彼は、映画の中では「ランチョー導師」と呼ばれることも多く、学友に影響を与える存在であるし、観ている私たちにも教育のあり方や生き方、学ぶことの意義を考えさせてくれる存在なのだ。

まずは実力をつけること。実力があれば成功は後からついてくる。
丸暗記はダメ。科学を理解し楽しめ。
学問の目的は就職するためではなく、優れた人間になるため。
学びを通して自分の能力を高め、その結果として仕事やチャンスがついてくる。成功は後からついてくる。

心は臆病だ。騙してやらないと。
心を勇気づけてやるんだ。
「うまーくいーく」と。

どんなときも「うまーくいーく」と前向きに楽観的に考え、自分らしく自分のやりたいことをやり、成長していこう。人生を豊かにしていこう。

こんなメッセージをランチョーからプレゼントされた映画。
多分に"自己啓発"的に機能する映画になりました。
学生時代に観ていたら本当に人生変わったかもしれません。

全世代、特に若い世代にオススメしたいインドコメディ映画です。
歌って踊って、笑いながら学んで勇気と元気をもらえる映画です。

大学を卒業したランチョーが忽然と姿を消したのはなぜか?
彼は今どこにいるのか?
何をしているのか?

きっとラストは痛快!爽快!でスカっとしますよ。

"All is Well"
「すべてうまくいく」
「きっと、うまくいく」

言霊はきっと私たちを救ってくれると信じてます。
私のような"Idiot"(バカ)でも大丈夫と信じてね。


余談
「うまーくいーく」
映画の字幕でこう表記されていたのでそのまま使わせてもらいました。

ランチョー役の"インド3大カーン"の一人アーミル・カーンは制作当時40歳越え。
若づくりしたその姿は、若かりし時のトム・ハンクスに時々私には見えた。

いろんな国でリメイク作品が作られたようですが、日本でもリメイクドラマ化してほしいですね。

『御上先生』のあとの学園ドラマとして、『きっと、うまくいく』で子どもたちに学ぶ勇気と希望を与えてほしい。3/17現在

Netflixお家プロジェクター鑑賞
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