しゆ

きっと、うまくいくのしゆのレビュー・感想・評価

きっと、うまくいく(2009年製作の映画)
5.0
オールタイム・ベスト映画。
青春と恋愛に笑って泣ける、人生のすべてが詰まったような完成度の非常に高い作品。インド映画といったら大勢で歌って踊るパフォーマンスや見栄え重視の作りというイメージだったけど(実際踊るシーンはあるけど全く邪魔にならないしむしろ世界観を引き立てるために大事)、序盤の小さな出来事が終盤の伏線となっていたりと本作のシナリオはかなり綿密に練られている。
学歴競争や自殺など社会的なメッセージ性が込められていながら作風はコミカル寄りなので説教くさくないのも良い。特筆すべきはやはり主人公のランチョー。破天荒ではあるけど馬鹿じゃなくて「鶏は知らない 卵が雛に育つか目玉焼きになるかを 誰も将来のことは分からない」や「ムチを使えばライオンも芸をする でもそれは訓練で教育じゃない」という物事の本質をついたこれらの言葉にはハッとさせられる。
もはやこの作品と同等かそれ以上のものに出会うために映画鑑賞をしてるようなもの。

「Aal Izz Well(きっと、うまくいく)」
しゆ

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