刺激的なタイトルに一瞬怯むも、マルチェロ目当てで鑑賞。
タイトルで想像するほど官能的な作品では無くもっと複雑で深いラブストーリーだった。
夫の冷たい態度に耐えきれず病に伏せる妻は、夫の失踪をきっかけに自分の知らなかった外の世界の扉を開けてしまうが…
今作もストーリー以上に好みの雰囲気をビシビシ感じる作品だった。ソフトフォーカスした映像の趣、とりわけ向かいの2階から見下ろすカットの絵画的なこと!
悶々と覗き見する変態チックな性癖も、マルチェロならば許せる。なんだっら同情する。
そしてドラマティックさを煽りに煽る劇伴の切なさ。男と女って、一筋縄じゃ行かないなぁ… とつくづく思う。
いわゆる官能的なシーンも刺激的と言うよりさらりと美しく。流石だったのは初めましてのラウラ・アントネッリ。これぞ!なイタリアンエロスっぷりを堪能させてもらった。
そして何よりマルチェロの苦悩する演技が痛々しくて切なくて、やっぱり素敵。