Koshii

イノセント・ガーデンのKoshiiのレビュー・感想・評価

イノセント・ガーデン(2013年製作の映画)
3.6
この『イノセント・ガーデン』そのものというよりは、購入経緯に思い入れがあり、気になっていた作品でした。

ふらっと個人経営の小さな古本屋さんを訪れたとき、客は私だけということもあって、店主は気さくに話しかけてくれました。お互いに映画好きということが分かり、一角のBlu-ray、DVDコーナーを紹介してくれました。

私が最近はダークな雰囲気の作品をよく見るんですと話すと、「ゴーン・ガール」と本作を薦められ、購入に至ったのです。

と、前置きはさておいて、内容に触れていきますね!


感覚が研ぎ澄まされすぎた少女、インディア。彼女が愛していた父親は、彼女が18歳を迎えたその日、事故に遭い急死する。

父のお葬式に集まった親族らの中に一人、喪服を纏わない人物がいた。叔父のチャーリーである。彼は式が終わっても、インディア宅に留まろうとする。

ぽっかり空いた席を埋めるように、彼は飄々と溶け込もうとするのだが、、


監督が「オールドボーイ」のパク・チャヌク。危うさと、生々しい雰囲気は本作も同様で、ミア演じるインディアの冷たい表情がよく馴染んでいました!

以下、ネタバレを含みます。















チャーリーは幼い頃、自分の弟を生き埋めにした。その頃から、彼には人を殺す事を倫理に反することとは捉えていなかったのかもしれない。研ぎ澄まされた感覚に、何を見せられていたのかは知る由もないが、同様の血がインディアにも流れていた。

父親を愛した彼女は、チャーリーから同族の匂いを感じており、彼と同居するにつれて、匂いの元に気付く。

命が失われる瞬間に、性的欲求は順応し、少女は戸惑いから解き放たれる。


死体を庭に埋めるシーンが印象的で、丸い大きな石の無機物さが、何故か無実を象徴しているようで、不気味だった。
Koshii

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